メリットが多い電子チケットですが、導入の際には事前に起こり得るトラブルを知って必要な対策を講じると良いでしょう。今回は、電子チケット利用の流れやポイント、起こり得るトラブルと防止法などをご紹介します。
メリットやデメリット、導入方法も解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
電子チケットは、近年幅広い場面での導入がどんどん進んでいるシステムです。そもそも電子チケットとは、スマートフォンやタブレット自体をチケットとして扱えるものでデジタルチケット、あるいはオンラインチケットなどとも呼ばれます。
チケットをデジタルデータ化しているため、申込みや支払いがスムーズになるなどがメリットです。電子チケットの種類には、ライブやイベント、美術館などで利用する「1回券」のほか、ジムなど複数回利用する場合に便利な「回数券」や「定期券」などが挙げられます。さらに入場日時を指定した「時間制チケット」もあり、幅広いシーンで活用できるものです。
紙チケットでの運用になれていると、電子チケットの使用方法はイメージしにくいものでしょう。
ここでは、電子チケットの購入から入場までの利用者側の流れを確認しておきます。
電子チケットを利用する流れは、大まかにいうと以下のとおりです。
・ 電子チケットを購入しQRコードをダウンロードする
・ QRコードを表示して入場する
それぞれ詳しくチェックしましょう。
電子チケットを先着購入、または抽選に申し込んで当選した場合、支払い後に運営者側からメールなどで専用URLが送付されます。指定期日までにURLへとアクセスし、QRコードをダウンロードするのがイベントの始まる前に利用者がおこなうことです。
購入後すぐに届くメールでは、多くの場合、上記の手続きの可能な日や当日の注意事項などが送られます。電子チケットはチケットが自宅に送付されず、すべてが画面上で完結することが大きな特徴です。
開催にあたって必要となるスタッフ数を確保することでも、イベント会場の混雑緩和対策ができます。来場者がスムーズに移動しやすくなれば、会場の混雑を回避可能です。
参加者の誘導や問い合わせに対応できるよう、十分なスタッフ数を確保しておきましょう。グッズ販売や飲食のブースには、接客スタッフ以外にも在庫補充やトラブルに対応するスタッフを配置するなど、余裕のある人数を確保するのがおすすめです。
イベント当日は、スマートフォンなどの画面上でQRコードを表示させます。その画面をスタッフに見せる、もしくは専用の読み取り機にかざして入場するという流れです。場合によっては、身分証明書の提示が必要となることがあります。
QRコードのスクリーンショットでは入場不可とされるケースもあるため注意が必要です。
なお、身分証明書やスクリーンショットの扱いは、のちほど詳しく解説します。
電子チケットならではのポイントとして、利用時に知っておきたいことがあります。事前に以下の3つのポイントを理解し、該当のイベントで関係するものは利用者に対して注意をうながしましょう。
・ 会場には身分証明書を持参する
・ スクリーンショットでは入場できない
・ 同行者と分配できないチケットもある
それぞれのポイントを詳しく解説します。
電子チケット利用の際は、会場に身分証明書を持参しておくことがポイントです。イベントによってはQRコードの提示だけではなく、本人確認を行う場合があります。顔写真付きの身分証明書を指定するイベントもあるため、必要な身分証明書の種類を事前に確認しておきましょう。
本人確認の実施が明記されていない場合であっても、トラブルに備えて身分確認証を持参することをおすすめします。なぜならば、スマートフォンに不具合が発生するといった状況で、電子チケットを提示できないことがあるためです。イベント主催者側は、身分証明書の必要性をあらかじめ注意喚起しておくと良いでしょう。
電子チケットのスクリーンショットでは入場不可のケースがあることも、知っておきたいポイントです。実際、多くのイベントでスクリーンショットの使用を禁止しています。スクリーンショットは保存後に転送しやすいため、不正転売防止を目的に対策を講じているのです。
イベント主催者側は、転売や入場時のトラブルを避けるためにも、スクリーンショットが不可であればあらかじめ注意喚起しておきましょう。
同行者と分配できないチケットがあることも、知っておきたいポイントです。一度に複数枚応募した電子チケットを各々のスマートフォンへと分配できるかどうかは、チケットの提供元によって異なります。
なかには転売防止対策として分配できないものや、分配時間が指定されているサービスもあるため、利用者側は注意が必要です。分配できない場合には、同行者全員が揃ってから入場しなければなりません。主催者側としても当日にトラブルにならないように、分配できない電子チケットを活用する場合には、注意事項としてわかりやすく記載しておきましょう。
電子チケットの導入を検討しているのであれば、メリットとデメリットをよく理解したうえで、自社に適しているかどうかを検討することが大切です。導入した場合、以下のようにさまざまなメリットがあります。
・ イベント開催に関する業務を効率化できる
・ チケット忘れ、紛失のリスクを軽減できる
・ 安全に譲渡でき不正転売対策につながる
・ 動員数の確認が容易になる
・ 参加者の利便性向上につながる
導入するメリットをそれぞれ確認していきましょう。
電子チケットを導入すると、チケットの発券や送付、入場処理でのもぎり作業など、イベントの開催に関する業務の効率化が可能です。処理がスムーズになる分、入場時の混雑緩和対策にもなります。
入場時間を指定したチケットであれば、入場者数をコントロールでき、感染症対策などに役立つでしょう。さらに、ペーパーレス化により、用紙代や印刷代のコスト削減にもつながります。
スマートフォンは多くの人が肌身離さず持ち歩いているため、導入によってチケットを忘れたり紛失したりするリスクを軽減できることもメリットです。これらのリスクを軽減できれば、紙のチケットを用いていたときのような紛失時の再発行の手間を省けます。
紙のチケット販売時には、購入履歴の確認や再発行が困難な場合がありました。電子チケットを導入し、リスクを軽減することをおすすめします。
利用するアプリによっては、電子チケットの譲渡機能が搭載されています。譲渡機能があると、イベントに参加できなくなった参加予定者がいても、安全かつ簡単にチケットを譲渡可能です。
譲渡機能ならば適正価格のままアプリ内でやり取りするため、不正転売対策につながります。アプリ内のマーケットでチケットが欲しい人を見つけやすく、一定の手数料を支払うことでチケットを無駄にしなくてすむ メリットもあるでしょう。
電子チケットを導入すれば、当日の来場者数やチケットの販売枚数を自動管理でき、紙のチケットよりも動員数の確認が容易です。
チケット購入の際に、あらかじめアンケートフォームや記入欄を設けられることもメリットでしょう。ライブハウスなどで行われる音楽イベントでは、入場時に目当てのアーティストを確認することが多いです。電子チケットの機能の活用で、入場時のスタッフ業務を削減できます。
また、来場者数や男女比など、来場者に関する情報の収集や蓄積が手軽になることも電子チケットのメリットです。
参加者の利便性が向上することもメリットです。紙チケットでは、多くの場合コンビニにて入金し、発券開始日時が別日の場合には後日またコンビニに赴き、チケットの発券手続きを行う必要がありました。
しかし電子チケットは、クレジットカードや電子決済を利用する場合であれば、購入から支払いまでをWeb上で完結可能です。そのため、チケット購入のために外出する必要がありません。
また、先述のとおり入場時の混雑緩和対策にもなるため、参加者にとってもスムーズに入場できる利点があります。
一方で、電子チケットの導入にはデメリットもあることを理解しておきましょう。
まず、スマートフォンの操作に慣れていない人にとっては、電子チケットの購入を手間に感じられてしまう可能性があります。また、デジタル上のサービスであるため、スマートフォンやインターネット回線によるトラブルがあるかもしれません。
紙チケットのように半券を残せないことも、利用者にとってのデメリットになり得ます。記念に残したいというニーズに対応するならば、デザインされた紙にQRコードを印刷、発券するといったサービスの利用を検討すると良いでしょう。
トラブルの内容と対策に関しては、次でより詳しく解説します。
さまざまなメリットがある電子チケットですが、導入するのならば事前に起こり得るトラブルを知ったうえで、必要な対策を講じると良いでしょう。電子チケットで起こり得るトラブルは、以下のとおりです。
・ スマホの充電切れや通信制限によるトラブル
・ システムエラーによるトラブル
・ QRコードが読み込めないトラブル
電子チケットの思わぬトラブル発生に備え、どのようなことが起こり得るのかと、その対処法を確認していきましょう。
電子チケットでは、スマホの充電切れや通信制限によって、画面をうまく表示できないトラブルが起こり得ます。対処法や予防策として、モバイルバッテリーの持参やデータ容量の確認、追加購入が挙げられるでしょう。リーディングリスト機能やダウンロード機能の活用もおすすめです。
また、IDやパスワードを忘れて、チケットを表示するサイトにログインできないケースもあります。ログイン用のIDやパスワードは、メモをしておくと安心です。主催者側は、参加者に対してこれらの対策を呼びかけると良いでしょう。
システムエラーによるトラブルが起こり得ることにも注意が必要です。電子チケットサービスによっては、転売防止を目的として、複数の端末でチケットを表示できないように設定している場合があります。複数の端末で表示できないチケットの場合には、一度表示したチケットを別端末で表示させようとすると、システムエラーとなってしまうのです。
主催者側は、導入する電子チケットの利用方法を確認し、「ひとつの端末でしか電子チケットを開かないように」などと注意喚起する必要があるでしょう。
スマートフォンの画面が暗かったり、割れていたりすると、表示されているQRコードを読み取れないことがあります。事前に画面を明るく設定しておく、画面割れを修理しておくなどの対策が必要です。また、先述のとおり表示されているQRコード画面がスクリーンショットの場合には、利用不可となる可能性が高まります。
もしも読み取り機側の不具合によって入場できない場合、別途チケットを発券する手続きが必要です。この場合には身分証明書の提示が必要となる可能性があるため、用意してもらえるように主催者側から伝えておくと良いでしょう。
電子チケットの導入には、販売システムやアプリの利用がおすすめです。たとえば「チケット for LINE Hybrid」であれば、チケット販売から入場管理まで、たった5つのステップで必要な機能を備えたものを実装できます。さらに、LINEを用いた集客活動ができるため、広告宣伝費を削減可能です。
座席指定機能や整理番号付きの電子チケットの販売、イベントページの作成など、サービス内容は事業者によって異なります。イベント形態や活用シーンに応じたものを選択すると良いでしょう。
電子チケットの導入には、業務の効率化や不正転売の防止、参加者の利便性の向上など、さまざまなメリットがあります。ただし、起こり得るトラブルもあるため、それらのリスクも理解したうえでの対策が必要です。
イベントを開催する際は、今回ご紹介したメリットやデメリット、対策、導入する方法などを参考にして取り組みましょう。電子チケットの導入を検討しているならば、たった5つのステップで利用可能で集客活動などが効率化できる「チケット for LINE Hybrid」の利用がおすすめです。お気軽にお問合せや資料をダウンロードして、ぜひ活用してください。