イベントを開催する場合に、かかる費用を捻出するためにはスポンサー集めが重要です。本記事では、イベントのスポンサー(協賛)の集め方を解説します。スポンサーの意味や協賛するメリット、企業の探し方、獲得方法もあわせて紹介するため、しっかりチェックして事業に活用しましょう。
イベントのスポンサーとは、開催のためにかかる費用を出資してくれる企業のことです。イベントやセミナーを開催するためには、どうしても会場代や設備の使用料、パンフレットなどのデザイン費や印刷代、講師代、スタッフの交通費などのさまざまな費用がかかります。これは、有料のイベントであっても無料のイベントであっても変わりません。
そのため、スポンサー企業を集めてイベントにかかる費用を捻出できるようにすることが重要です。
協賛企業や広告主も、スポンサーと同じ意味として使われている言葉です。
有料のイベントを開催した場合でも、イベントに必要となる金銭が想定以上となってしまい、結局主催者の持ち出しとなってしまうケースがあります。利益を確保しようと計算していても、想定していた金額よりも経費がかかってしまいやすくなるのです。そのため、「商業系イベントを開催して利益を上げようとしても、赤字になってしまった」というケースは多くあります。
大規模なイベントだけではなく、数十人〜百人ほどの小規模なイベントであっても、やり方によってはスポンサーになってもらえる企業を見つけられるでしょう。協賛企業の探し方の詳細については後述します。
参考:イベントの主催や共催とは?主管や協賛、後援、協力の表記も解説
スポンサーになってくれる企業のメリットは、以下のとおりです。
・企業名やサービスの認知度アップになること「イベントに協賛するとどのようなメリットがあるのか」を理解しておくことは、スポンサー企業獲得のための重要なポイントだといえます。スポンサー企業を集める際にただお金を出してほしいというのではなく、メリットを伝えて訴求できるのです。
それでは、スポンサー企業のそれぞれのメリットについて詳しくチェックしていきましょう。
スポンサー企業になると、企業名やサービスの認知度アップに役立てられます。たくさんの来場客が集まる場所に看板を掲げたり、イベントサイトにロゴを掲載したり、ドリンクを用意したりなどと、認知度のアップにつながるのです。スポンサーになってもらえる企業を増やせるような協賛メニューを用意しておくといいでしょう。
スポンサー企業になるメリットは、企業同士が知り合うきっかけとなり、人脈を広げられる点にもあります。スポンサー企業が多い場合には、とくに人脈を広げるメリットが多いです。
イベントを介して企業同士を繋ぐような仕組みを作ると、さらに喜ばれるでしょう。そのため、スポンサー企業を集めようとしている方は、「このようにアプローチする場を提供しましょうか?」というように、協力できることを提示するのがおすすめです。
スポンサー企業になると、CSRなどの社会貢献活動にもなります。CSRとは、企業が組織活動をするうえで担う社会的責任のことです。たとえば、地域密着型の企業はその地域に貢献したいと考えている企業が多いため、イベントをおこなうことで地域が活性化すると考えられた場合にはスポンサーになってもらえるかもしれません。
協賛してくれそうな企業を探す際は、以下のようなポイントと一致する企業かどうかをチェックするのがおすすめです。
・イベントとターゲットが同じまた、過去の協賛企業やイベントから探すのも良いでしょう。これらの探し方のポイントについて、それぞれ解説していきます。
先述のように、スポンサー企業になると企業名やサービスの認知度アップに役立てられるというメリットがあります。そのため協賛先を検討している企業にとっては、自社の商品などとターゲットが同じであるイベントのスポンサーになったほうが、広告効果を最大化できるようになるのです。逆にいえば、スポンサー企業を探す際は、イベントで集客するターゲットと同じような層を狙っている企業を見つけると良いでしょう。
イベントコンセプトとの親和性が高い企業も、スポンサーになってもらいやすいと考えられます。スポンサーとなる企業にとっては、関連性の低いイベントに出資しても、かかったコストに見合うだけのメリットを見込みにくいものです。
あまりにコンセプトが異なるものでは、企業価値を損ねる可能性まであるといわれます。そのため、イベントのコンセプトと親和性が高い企業を探すと良いでしょう。
イベントで使用するニーズがある物を取り扱っている企業は、スポンサーになってもらいやすいです。たとえば、飲料メーカーにドリンクスポンサーとして協賛を依頼したり、お菓子メーカーにちょっとしたお菓子を提供してもらったりなどすると良いでしょう。来場者にとって嬉しくなるような特典を付けられるような企業であれば、興味を持ってもらいやすくなるためおすすめです。
過去のイベントから協賛してくれそうな企業を探すという手もあります。今回と内容などが類似している過去のイベントのスポンサーになっていた企業をチェックすると、どのようなターゲット層やメリットを狙っている企業に協賛してもらいやすいかといった点で参考になるでしょう。インターネット上で「企業名 協賛」や「市町村名 協賛」などと検索して、過去のイベントの協賛企業を確認してみることをおすすめします。
協賛企業を獲得する流れは、以下のとおりです。
・企業が応援しやすい商品やイベントを考える先述のとおり、スポンサーになる企業のメリットはいろいろとあります。そのなかでも、企業がスポンサーになろうと感じる理由としては、認知度のアップやリードを獲得するためであることが大きいようです。ニーズを掘り起こし、協賛企業を獲得する方法をチェックしましょう。
スポンサー企業を募る際に、ただ「協賛してください」と伝えるよりも、協賛メニューを用意して実際にどのような応援ができるのかをイメージできるようにするのがおすすめです。たとえば、ドリンクスポンサーの協賛メニューを用意し、「御社の〇〇というドリンクを配布し、来場者全員に試していただくのはいかがでしょうか」などとおすすめする方法があります。応援しやすい商品やイベント内容を考え、協賛のハードルを下げましょう。
協賛してくれそうな企業であっても、そのままスポンサーになって欲しいことを伝えるだけでは、なかなか承諾してもらいにくいものです。イベントの内容やターゲット、協賛メリットなどを記載した協賛提案のための資料を作り、協賛見込みのある企業を説得しやすいようにしましょう。協賛のための提案書を作成しておけば、担当者を説得するときだけではなく、協賛を検討する担当者がその上司に説明する際にも役立てられます。
協賛企業を探す際は、やみくもに企業をあたって提案するのではなく、スポンサーとなりそうな企業をリストアップするのがおすすめです。リストアップするときには、先述したようなイベントコンセプトとの親和性が高い企業や、過去のイベントから協賛してくれそうな企業などを探すといいでしょう。親和性が高い企業であれば、イベントをサポートするなかで、顧客目線の考え方を深める効果的なマーケティング方法にもなるため、提案しやすくなります。
スポンサーとなりそうな企業をリストアップしたならば、メールや電話でアポイントを取ってみましょう。このとき、スポンサー候補の企業のなかでもとくに見込みの高い企業に対しては、直接電話などでアポイントを取って提案にいくのがおすすめです。見込み度が低い企業については、郵送やメールなどで連絡を取ってみましょう。
アポイントを取れたならば、商談をおこないます。商談の際は、スポンサーになってもらえるかもしれない企業側の視点に立って、どのようなメリットが期待できるのかを訴求することが重要です。
スポンサー企業のメリットには、先述のように認知度アップや売り上げアップ、社会貢献の一環としての実施などがあります。どのメリットに魅力を感じてもらえそうかを考えて、メリットを最大化できるような提案をしましょう。
商談がまとまれば、書面をもってスポンサー契約を締結します。スポンサーを集めるイベント開催側としては、提供してもらう金額とそのために負うこととなる制約が見合っているのかを判断しましょう。スポンサー企業側としては、出資金とメリットが見合っているのかを重要視します。
資金提供額による露出の方法の違い、効果的な広告表示が可能かどうか、イベントの中止や延期した場合の処理などを取りまとめましょう。
イベントのスポンサーとは、開催のためにかかる費用を出資してくれる企業のことです。大規模なイベントだけではなく、数十人〜百人ほどの小規模なイベントであっても、やり方によってはスポンサーになってもらえる企業を見つけられます。
スポンサーになってくれる企業のメリットは、以下のとおりです。
・企業名やサービスの認知度アップになることこれらのメリットや協賛してくれそうな企業を探す際のポイント、協賛企業を獲得する流れなどを理解したうえで、実際のイベント運営に活かしましょう。
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